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小説『魔笛』 野沢尚 

野沢 尚 魔笛

恵比寿で国際最基準に則ったエステティックを提供するサロン『オリエンタルボーテHIROO』の吉田久美子です。

いや~この2日間はかなりの睡眠不足です。原因はこれ『魔笛』。

めちゃめちゃおもしろかったです。

オウム事件を模したような内容と話のスタートが渋谷駅前で起こる無差別爆弾テロ事件だったのでリアル感たっぷりでした。きっと出版されてすぐ読んてたらもっとリアルだったと思います。出版当初と今とは少し風が違うのでそこらへんはちと残念かも。

しかし、野沢尚は凄いです。『破線のマリス』も面白かったですが、『魔笛』はさらにいろんな登場人物の人生がかさなっていて読み応え満点でした。『え~うそでしょ』とか、『マジ、そこまですんの・・・』なんて独り言の連続(夜中にキモいあたし・・・)。

もちろんフィクションですが、どこかにあるにちがいない世界を感じました。

変わっているのが、あとがきが全くなかった事です。めずらしい。作品についてもっと詳しく知りたかったのですが、あとがきも何もないのは何かの意図でしょうかね。

でも、あ~いうのが書けるって天才ですね。完結できる世界を作りだせる人って、音楽にしても、小説にしても尊敬します。ただ、作家が天国に行ってしまったので、これ以上新しい作品が見れないのが残念ですが・・・。

2009/06/24

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